

静岡県が実施する建設工事入札参加資格申請では、経営事項審査(経審)の点数に加え、県独自の加点項目が評価に反映されます。令和3・4年度の定期申請(令和2年11月受付開始)においては、土木一式・建築一式・電気・管の4業種を対象に、いくつかの加点項目について見直しが行われました。ここでは、当時の変更点を振り返りつつ、現在の申請実務にも通じる考え方として整理しておきます。
建設キャリアアップシステムの登録
建設キャリアアップシステム(CCUS)については、事業者登録を一定期限までに完了している業者に対し、10点の加点が行われました。技能者一人ひとりの就業履歴や資格を蓄積し、担い手の育成につなげるというのが本来の制度趣旨です。その意味では、事業者登録のみを評価する点に疑問を感じる方もいるかもしれません。
ただし、制度を機能させるためには、まず事業者側の参加が不可欠であり、行政としても導入を後押ししたい意図があったものと考えられます。技能者登録と比べると、事業者登録は手続き自体が比較的シンプルで、実務上の負担も限定的です。結果として、この項目は「対応していないと相対的に不利になる」性格の加点項目といえるでしょう。
暴力団排除に関する取組みについて
平成30年1月1日から令和2年12月31日までの間に、不当要求防止責任者講習を受講している業者には、10点の加点が行われました(加点対象期間は2年から3年に延長)。
このような講習系の加点項目は、時間さえ確保できれば対応可能である一方、未対応の場合には確実に差がついてしまいます。
工事表彰について
令和元年度および令和2年度中に、特定JVとして優良工事等表彰を受賞した場合、その構成員についても当該表彰実績を加点の対象とする取扱いとなりました。JVでの施工実績が多い業者にとっては、これまで評価されにくかった実績が反映される形となり、実態に即した見直しといえます。
加点項目への向き合い方
加点項目は、その時々の社会的要請や行政の政策方針を反映して見直されます。近年では、担い手確保、コンプライアンス、防災・地域貢献といった観点が重視される傾向にあります。
中には「本来の評価と関係が薄いのでは」と感じる項目もありますが、制度上評価される以上、対応するかどうかで結果に差が出るのも事実です。特に、比較的対応しやすい項目については、取りこぼしのないよう整えておくことが重要だと考えます。
入札参加資格申請や加点項目について、「自社が対象になるのか分からない」「どこまで対応すればよいのか判断がつかない」といったお悩みがありましたら、状況を伺ったうえで整理してご説明します。お気軽にご相談ください。










